日本語 English 大きくする 標準 小さくする
  • Top
  • ブログ
  • 今、専門書店ではこんなコミックスが人気!

Book Store (世界の書店)

今、専門書店ではこんなコミックスが人気! [Book Store(世界の書店)]

投稿日時:2009/12/17(木) 10:18

やっぱり手にとって見たい、アメリカンコミックス

TOWER BOOKS インタビュー

現在の音楽・映像文化の発信基地の一つであるTOWER RECORD渋谷店の7FにあるTOWER BOOKSは、広いフロアに洋書を中心として雑誌、文学、写真、音楽、サブカルチャーにいたるまで幅広いジャンルを個性的な品揃えで扱う魅力的な書店だ。アメリカンコミックスを中心としたコーナーも非常に充実している。コミックスの作家がロック・アルバムのアートワークを担当したりする例でも分かる通り、もともと「マンガ」は音楽や美術、サブカルチャーとの境界部分にあって常にそれらを交換し続けてきた。TOWER BOOKSはこうしたコミックスのもつ間隔を体験するのに最適な空間と言えるだろう。このコーナーご担当の帰山大輔(かえりやま だいすけ)さんにお話をうかがった。

最近どんなものが良くでていますか?

   最近はやはり映画の影響か『アメリカン・スプレンダー』ですね。日本語版はかなり売れていて、原書の方もぼちぼち出ています。まったく内容は同じなので日本人の方はやはり翻訳のほうを買っていかれます。原書を買っているのはほとんど外国の方だと思います。外国のお客様は店全体では日本人と半々くらいで、このコーナーも以前は日本人の方が多かったのですが、『バットマン』などのメインストリーム・コミックスが外国の方には人気で、最近はやはり半々くらいの比率になってきています。

今人気のあるコミックスは何でしょうか。

   基本的に二つの流れがあって、一つはグラフィック・アートに近い感覚の作品です。例えばジム・ウードリング(Jim Woodring)の『フランク(FRANK)』は絵がすごく魅力的で若者のファンがかなりついています。台詞はほとんど無くて絵だけで展開していくんですが、彼はコミックスのファンだけではなく、ポップ・カルチャーに関心がある若者にも人気があります。こういう作家は豪華本になるとまたコレクター心をくすぐるので、よく出ますね。彼と双璧で人気なのが、『ソフボーイ(SOF'BOY)』を描いているアーチャー・プレウィット(Archer Prewitt)です。彼はザ・シー&ケイクというバンドのギタリストでもあって、このバンドは当店3階のPOP/ROCKフロアでも結構売れています。ちょっとダークなユーモアがあって、このひどさ加減が逆に面白い(笑)。
   ここはレコード店の中にあるブックショップですから、この作家があのミュージシャンのジャケットやポスターを描いている、というところから興味を持っていただくっことがかなりあります。TOWER RECORDS的にはそういう繋がりはすごく大切だと思っています。
   もう一つは読み物に近い作品で、例えばベン・カッチャーとか『アメリカン・スプレンダー』などですね。今はグラフィック系とだいたい半々くらいだと思います。基本的には10代20代の若者はグラフィック系、文学が空きそうな30代以上の方はベン・カッチャーとかクリス・ウェアなどを買っていかれますが、だんだんその両方がクロスしてきていて、若い人でもクリス・ウェアを買うようになってきたし、中年のマニア的な方もジム・ウードリングなどの新しい感覚の作品を買っていかれます。特に最近はお客様の年齢層が広くなってきています。私たちも年齢に関係なく読める漫画を売っていきたいと思っています。品揃えに関しては、新しいものを常にいれるようにしています。

<< 2024年5月  >>

Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31